
車窓から ある君を誘うから 雑踏から抜け出し車道から
この季節になるとKjぶって真似たくなるライン。仙台で有名な光のページェントで賑やかに輝く場所から少し離れた病院の病室のベットに、今日も僕は横になっている。
忙しく時間に追われていた時は、そんな中でも空いた時間を大切に使うように努めていたのに、予定の方が少ない膨れた時間は、10年来の毛布のように包んで僕を定位置から動かさない。
「今頃みんなどうしてるかな」
入院前にはあまり考えたことがなかった。一昔前と違い、ネットとSNSが横着を甘やかしてくれていて、なんとなくの行動は分かった気になれるのだけれど、数枚の写真と共に近況がアップされようと、切り取れた時間もほんの数秒だ。
「今年もいろいろあったな」
毎年言ってるこの言葉の重みが今年は違う。まさかまだ入院しているとは当初想像してなかった。手術日を考えれば、間違いなく大晦日もここで過ごすのだろう。夏前の記憶は吹き飛んだ。
それでも、9月10日に医師から言われた、
「もう少しで死んでいた」
あの言葉は今も響いている。胸に刺さる生々しい歌がそもそも好きだが、歌詞には代え難い圧倒的リアリティ。ドラマや漫画で何度も見聞きしたむしろ陳腐と思える言葉が、33歳の身に降りかかる想像は今年の初め想像していなかった。
4年前も死にかけた。あの日波に追われている自分が感じたリアリティの無さ。これが本当に現実なのか理解できぬまま波から逃げた。同じ生命の危機だが、あの件とは対極に感じられる。
「生きてることは素晴らしい」
字面で見たら、使い古したなどではすまないこの言葉。でも突然、今までは2Dだったのに3D化されたような、まだ透明だけど触れればなんとなく形がわかるような、答えを探そうとするならば、色のついた何かをそこに垂らしたい。濃い、熱いものを。
その答えは本当の最後の時に。来年も大切に、再来年もそのまた先も、大切に生きていこう。
今年もみんなありがとう。来年もよろしくね。
P.S. Only Holy Story、イルマリバースいらない気がするのは僕だけ?
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