インタビュー

ギター始めた頃から、音楽雑誌に載るアーティストのインタビューを読むのが好きだった。新譜を聴きながら、その製作にまつわる話、曲の話、その中で少し垣間見える生身の人間性を読むのが好きだった。

当初は好きなギタリストが影響を受けたアーティストを語るインタビューを読んではCDを買って聞くことを繰り返していたのだけど、自分も曲を作る様になった頃、誌面のインタビューの内容もどんどんアーティストを深く掘り下げるものが増え、「華やかなロックビジネス」のイメージとはまた違う表現者としての苦悩や1人の人間としてのあがきがそこには記されていたりした。当時はロックバンドがCD売上ミリオン達成する時代だったから、その中でもこんなに大変なこともあるんだと思った。

定期購読してる月刊誌(例えばバンドやろうぜ、gigs、ロッキンf、etc)にお目当てのアーティストが載ってない時も、見知らぬアーティストのインタビューを読んでそこから新たな刺激を受けることも多かった。当時の月刊というペースは、なんでも色んなものを吸収したいと思っている思春期少年には遅すぎる様に感じられたが、今はちょうど良かったのかもと思う。

世はSNSが当たり前になり、プロアーティストじゃなくても言葉を発信することが容易くなった。毎日の様に表現者としての苦悩をつぶやくアマチュアや、誌面とは違い構えずにつぶやき、時にファンとリプライで会話するプロアーティスト。距離が近くなった気になれるのも悪くないし、SNSは好きだけど、あくまでお客さんとして来てくれる人も読んでると思って発信している。表現の苦悩の話とか毎日聞きたくないだろうなー、と自分は思うからそういう内容はあまりつぶやかない。「アーティストならツイッターなどじゃなく、曲で表現するべきだ」とツイッターでつぶやく矛盾が自分は苦手だ。俺も聖人君子じゃないので腹立つこともあれば嫌いなやつもいる。でも、自分しか見れない日記帳に抉るように書き込むならまだしも、不特定多数が見れる公に言葉を記す以上、ブログでもつぶやきでもそれは表現。面白き事も少ない世の中で、せっかくなら楽しめる様なことを発信していきたいと個人的には思ってる。

笑顔で「めっちゃ楽しい!」よりも、俯き「表現を突き詰めることとは。。。」的書き口の方がなんとなくアート気だけれど、ずっと笑顔でいることの方が大変だ。

所詮は「勝手に自分が好きでやってること」だっていう恥じらいは僅かでも持っていたい。だからこそ、応援してくれるみなさんに最大限の感謝を。

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